後悔しない治療院の選び方
あなたは、腰や肩が痛むときや体調不良のときに、治療院をどのようにして選ばれていますか?
整形外科、接骨院、整骨院、鍼灸院、整体院、カイロプラクティック、オステオパシー、リラクゼーション、アロマ、リフレクソロジー、もみほぐし、マッサージなど…いろいろな治療院があります。
治療院を選ぶ時に大切な7つの基準
治療院を選ぶ時に大切なことは、何が正しくて何が間違っているのかではなく、あなた自身のニーズに合っているかどうかです。「そんなの、実際に行ってみないとわからない」と言われるかもしれません。たしかにその通りですが、治療院選びの基準を知っていることで少しでも無駄な時間とお金を使うことなく、あなたにピッタリの治療院を見つけることが出来るのではないでしょうか?これから、あなたにピッタリの治療院を選ぶために大切な7つ基準をご紹介させていただきますので、ぜひ参考にしてください。
1.「リラクゼーション」か「根本治療」どちらを求めるか
治療院といっても色々な体系があります。最も大切なのはあなたのニーズに合っているかどうかです。あなたが「安くマッサージしてもらえたらいい」という人なのか?「お金をかけてでもなんとか治したい」と思っている人なのか?などあなたのニーズによって「良い治療院」の基準が変わります。そこで、治療院がリラクゼーション系なのか、治療系なのか簡単な判断の基準をお教えします。
リラクゼーション系の特徴
- 「○○分 ○○円」という施術時間の長さに対して料金が決まる
- 好きな施術メニューを自由に選べる
- 詳しい問診や検査がない
- 包帯やテーピングなどの治療具材をほとんど置いていない
- 民間資格者または無資格者が施術する
- 美容やダイエットをしている
治療系の特徴
- 「鍼灸 〇〇円」「トリガーポイント 〇〇円」など施術内容で料金が決まる
- 詳しい問診や検査のあと、症状の説明や施術計画などの話がある
- 治すだけでなく、良い体の状態を維持するための施術をしてくれる
- 包帯やテーピングなどの治療で使用するものをたくさん置いている
- 国家資格取得者が施術する
- 治療以外の美容やダイエットなどは行わない
気をつけなければならないのは、「当院は治療系です」と言いながら、料金が「〇〇分□□円」というところです。
ここは、リラクゼーション系であるか、もしくは治療系としてはかなり技術レベルの低い治療院ですので、治療系の治療院をおさがしの場合はやめておいた方がいいでしょう。
もしあなたが、「この辛い痛みを根本からしっかりと改善したい」という場合は、治療系の治療院を選択してください。
逆に、「原因とかはどうでもいいから、とりあえずその場気持ちよくもんで欲しい」という場合は、リラクゼーション系の治療院を選択されるといいでしょう。
2.『価格重視』か『技術重視』どちらを求めるか
次に「価格重視か技術重視」というポイントをみていきましょう。
リラクゼーション系にしても治療系にしても技術レベルが高いところは、知識や技術の習得に投資をしていますのでおのずと料金が高くなると思います。
価格重視系の特徴
価格重視の治療院は多くのスタッフを雇いマニュアル化した施術にしている事が多い傾向にあります。治療をマニュアル化することで経験の少ないスタッフでも施術させることが出来るため価格を抑えることができ、スタッフも多いので予約を気軽に出来る形になっています。
技術重視系の特徴
技術重視の治療院は完全予約制で患者さん一人一人に合わせて施術をおこなうところが多いです。治療をマニュアル化することができないので、スタッフは少ないか施術は院長のみということが多いです。多くのスタッフのいるフランチャイズやグループの治療院では、スタッフ全員の技術を均質にするため、難易度の高い技術は採用しません。突出した高い技術を持ったスタッフは必要ではなく、技術の均質化が優先されます。また、フランチャイズやグループの治療院でよく行われている研修も、接客術やアフターフォローのテクニックが中心です。
また、ものすごく効果があっても、経営方針に合わない施術(時間がかかり、回転率が悪くなり売上が上がらないもの)は採用されません。そのため、治療系治療院と言っていても、根本治療ではなく対症療法的な施術を行っているところが多くあります。
また、技術力の高い人は、スタッフとして勤務せず自分の施術を自分の方針でできるので独立開業します。
もしもあなたが根本的に治したいのにリラクゼーション系の治療院に行ったり、または安くマッサージをしてもらいたいのに技術重視の治療院に行ったりすると、不満がでてしまいます。
「体の不調で本当につらくて困っています。」「本気で治療したいのです。」という方は治療系でかつ技術重視の治療院をお選びください。
当院は治療系の技術重視の治療院になります。本当に治療に取り組みたい方はあやた接骨院まで一度ご相談下さい。
3.国家資格を有しているかどうか
治療院を開業されている治療家には、色々な資格や免許を持たれています(一部持っていない治療家もいます)。その中でも、厚生労働省から接骨院、整骨院、鍼灸院、マッサージ治療院を開業できる国家資格と認められているものは以下の3つです。
- 柔道整復師
- あんまマッサージ指圧師
- 鍼灸師
国家資格を持っている場合は、厚生労働省が定める規定のカリキュラム(解剖学、生理学、病理学、整形外科学などの一般専門科目から、脱臼学、整復理論の専門科目など)を養成学校で3年間、もしくは大学で4年間履修し卒業して国家試験の受験資格を得て、そして国家試験を受けて合格しているので、一定レベル以上の知識、技術を持っていることを担保されています。
しかし、養成校が10数年前より急に増え、国家資格を持っている方が急増し、臨床経験の少ない方がされている治療院が増えてきています。国家資格を取得してから数年の臨床経験があり、なおかつ新たな知識や技術の習得のために研修会や学会に参加されている資格者の治療院を選ばれることをおすすめします。臨床経験の少ない方が資格取得後すぐに開業して医療ミスをしたり不正請求をしたりなどが問題となり、平成30年度養成校入学者より、資格取得後に臨床実習をしなければならないように改正されました。
4.法律遵守している治療院かどうか
【1】健康保険適用について
近年、接骨院、整骨院などの医療機関の不正請求が摘発されるというニュースや新聞でよく見かけるようになりました。接骨院・整骨院で健康保険を取り扱いできるのは「捻挫・打撲・挫傷・骨折・脱臼」の急性外傷のみです。したがって、肩こりや慢性腰痛などは健康保険で取り扱うことは出来ません。
しかし、一部の接骨院・整骨院では肩こりや慢性腰痛などで受診しても、なぜか健康保険が適用されますが、どのような言い訳をしようと、捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼以外は健康保険適用にはなりません。接骨院・整骨院のホームページをご覧になったときに、そこをはっきりと書かず、例えば首や肩のあたりを手で押さえて痛そうな顔している絵だけが載っていたり、はっきりと「捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼」と書かずあやふやな表現をしていたりする院は、「肩こりや腰痛などをどこかの関節の捻挫や打撲などに置き換えて保険を請求する」という方法を取っていることが多いので、気をつけましょう。
私は患者なのだから、接骨院の先生が保険の請求しているのだから関係ないと思っていても、保険適用外とわかっていて保険治療を受けると同罪になってしまいますので注意しましょう。
【2】不正に健康保険を適用している
よく、「原因があれば肩こりでも保険が適用されます」というところも多いですが、それは接骨院・整骨院側の勝手な解釈であり、肩こりで保険が適用されることはありません。どのような理由があっても接骨院・整骨院では慢性的なものを保険で治療することは違法行為にあたりますので、そのような違法行為をする治療院には最初から行かない方がいいでしょう。
もしも「わかっているけれども安くマッサージしてもらえるから」という理由で故意に保険を利用した場合は、あなたまでもが同罪ということになってしまいます。捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼でないものを、捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼ということにして不当な利益を生む、またはそれと共謀するということは立派な詐欺罪となってしまいますのでご注意ください。
【3】電話での問い合わせの応対で判断する
電話の問い合わせの応対での判断の仕方もあります。もしあなたが肩こりでお悩みの場合、一度、接骨院・整骨院に電話してみてください。
「肩こりですけど、健康保険で治療できますか?」
この問いに対して「健康保険で治療できます。」という接骨院・整骨院はほとんどないと思います。しかしながら、肩こりなどの慢性的な症状をも保険で治療している接骨院・整骨院の多くは次のように言うと思います。
「肩こりは症状ですので、原因を診てみないとなんとも言えません。ぜひ一度ご来院いただいき診させていただけますか?」
文言に多少の差はありますが、だいたいこのような内容の回答をしてきます。しかし、本来はどのような原因であれ、捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼以外で保険は適用できませんので、このように回答する接骨院・整骨院はやめておいた方がいいでしょう。
このような場合は、保険適応でないはずの慢性的な症状を、捻挫・打撲・挫傷・肉離れ・骨折・脱臼にすり替えて保険請求するところがほとんどです。逆に、はっきりと「肩こりは保険適応ではありません」と言う接骨院・整骨院は正しく健康保険の取り扱いをされている治療院だと思います。
5.感情をあおる宣伝をしてない治療院かどうか
【1】治療料金を大幅に値引きする
「初回1万円を今なら2980円で!」というような割引をしている治療院を見かけることがあります。割引をすることに関して構わないと思いますが、様々な勉強や技術を学んだり、治療機器を導入したりするにはそれなりの投資が必要です。それを考えると簡単には値引きを出来ないのではないかと思います。こういう割引をしている治療院の多くは、割引をすることによりたくさん新規の人を集客して、後で高い回数券を売りつけるようなカタチをとっているところがよくあります。
しっかりした治療して改善する事が出来れば値引きをしなくても患者さまは足を運んでくれるとは思うのですが・・・
このような理由から大幅な割引をする治療院には注意が必要だといえます。
【2】誇大広告する治療院
最近では「1回の施術で90%以上の患者さんが治りました」などと誇大広告をする治療院があります。しかし、私自身30年以上臨床をやっていますが、1回の施術で完全に治るということはほとんどありません。症状は軽減することはあるとは思いますが、根本的に改善していくにはそれなりに施術の期間と回数が必要です。
整骨院と美容サロンを併設している治療院が医学的根拠のない広告をしたので景品表示法違反として摘発されたことがあります。集客を優先するあまり誇大広告になっている治療院は、医学的技術のレベルは高くなく、倫理観のない治療院です。
6.技術の限界を見極められる治療院かどうか
「どんな疾患でも治せる!」と言っている治療院は大変危険です。間違った自信により、効果が薄い、または効果がないにもかかわらず、長期間通院させられたというケースも多くあります。
腰痛は原因によって[レッドフラッグ][イエローフラッグ][ブルーフラッグ]のカラーで区別されています。ここでは詳しく触れませんが、レッドフラッグ(がんなどの「生物学的危険因子」や「危険な兆候」のことで、重篤な疾患を疑うサインとして使用)の腰痛かそうでないか正しく判断し対処できるかどうかです。レッドフラッグの存在は、その患者さんを適切な病院(専門医)へ紹介するか、少なくとも詳細な検査行う必要があります。早急な医学的介入・処置が必要な腰痛です。
自分の技術の限界をきちんと見極められている治療院をお勧めします。
7.真摯な内容のホームページかどうか
フランチャイズやグループの治療院、臨床経験の少ない若い先生の治療院のホームページで、院長やスタッフが患者さんと肩を組んでVサインをしている写真を掲載しているものがあります。 腰や肩が痛み体調不良の患者さんのことを思うと、もっと真摯な内容のホームページになるはずです。集客を優先するあまり、来院しやすくするために明るくてフレンドリーな印象を持ってもろおうとする安易な考えでやっている治療院だと言えるのではないでしょうか。
後悔しないために
当院は治療系の技術重視の治療院です。本当に困っている方、本気で治療に取り組みたい方はぜひご相談ください。