つらい肩こり、首こり。それってスマートフォンの見すぎが原因かも?「スマホネック」を予防しよう!

つらい肩こり、首こり。それってスマートフォンの見すぎが原因かも?「スマホネック」を予防しよう!

動画の視聴や、ネットショッピング、ネットサーフィンや、SNSの投稿、スマートフォンで見られるコンテンツは魅力的なものがたくさんありますよね。

ついつい夢中になって思わぬ時間がたっていたことはありませんか?

総務省が実施した令和3年度情報通信白書によると、日本の個人のスマートフォンの利用率は約90%でした。

MMD研究所の「2021年版:スマートフォン利用者実態調査」では、1日のスマートフォン利用時間は「2時間以上3時間未満」が19.7%と最も多く、次いで「1時間以上2時間未満」が16.3%となっています。

とても便利なスマートフォンですが、スマートフォンを見る姿勢によってはつらい症状が生じることもあります。

このブログではスマートフォンの見過ぎがまねく、「スマホネック」について解説します。

 

「スマホネック」とは?

突然ですが、成人女性の頭の重さがどのくらいあるか、ごぞんじでしょうか。

成人女性の頭の重さは大体、4~5kgほどで、ボーリングの玉と同じくらいの重さです。

人間の首は本来、頭の重さを支えるクッションとなるために、ゆるやかなS字のカーブを描いた形をしています。

「スマホネック」は「ストレートネック」とも呼ばれ、ゆるやかなS字を描いていた首が、まっすぐになってしまった状態を指しています。

スマートフォンを見るとき、どんな姿勢をしているかイメージしてみてください。下を向いて画面をのぞきこむような姿勢になっている方が多いのではないでしょうか?

頭が肩よりも前にでると、首の自然なカーブが失われ、首がまっすぐの状態になります。

首だけで頭の重さを支えることになるので、首に大きな負担がかかります。

その重さは体の中心部で頭を支えている時の5倍とも言われており、首に20~25kgもの負担がかかっていると考えられます。

頭が前に出た状態が長時間続くと耳の裏から鎖骨の方に斜めについている「胸鎖乳突筋筋」という筋肉が縮こまり、本来カーブを描くはずの首がまっすぐになってしまうのが「スマホネック」なのです。

「スマホネック」になると、首や肩の血流が悪くなり、つらい肩こり、首こりを引き起こし、症状が悪化すると頭痛やしびれの原因となることも。

また、スマートフォンの見過ぎだけではなく、骨盤の後傾も「スマホネック」を引き起こします。

骨盤が後ろに傾くと、バランスをとろうとして、首が前にでてしまうことがあります。イスに座る時に背中を丸めてしまうクセがある人も「スマホネック」に注意が必要です。

 

自宅で簡単「スマホネック」セルフチェック

壁にかかと、お尻、肩甲骨、後頭部をつけて立ってみる

壁にかかと、お尻、肩甲骨、後頭部をつけて立ってみてください。

このときに、後頭部が壁につかない場合は、「スマホネック」が疑われます。また、後頭部が壁についても、息苦しかったり、つけづらく感じる場合も「スマホネック」になりかかっている可能性があるので、注意が必要です。

 

スマートフォンを使う姿勢の2つのチェックポイント

「スマホネック」になってしまう大きな原因は、頭が前に出て首に大きな負荷がかかることにあります。

スマートフォンを見るときは頭が肩の前にでてしまうのをできるだけ防ぐため、以下の2点を注意しましょう。

 

①目線の高さと画面の高さを合わせる

②できるだけ、画面から目を離す

 

今からできる「スマホネック」防止対策

①スマートフォンを見るときは目線の高さまで画面を持ち上げる

スマートフォンを使うときはできるだけ、顔の前まで画面をもちあげましょう。

現在のスマートフォンは画面が大きく、重たいものも多いですよね。

腕が疲れてしまうと思うので、持ち手やリングがついたスマートフォンのカバーをつけたり、持ち上げやすくする工夫をしましょう。

スマートフォン用のスタンドを活用するのもおすすめです。

 

②スマートフォンを見るときは時間を決める

姿勢に気をつけていても、長時間スマートフォンを見ていると、だんだん、腕が疲れてきて画面が下にさがり、姿勢が悪くなりがちです。

長時間スマートフォンを見続けないように、スマートフォンを見るときは時間を決め、だらだらと長時間スマートフォンを見続けないようにしましょう。

スマートフォンにはタイマーのアプリが入っていることが多いので、ぜひ活用してみてください。

 

③ストレッチをする

「スマホネック」は首の筋肉がこりかたまることによって引き起こされます。

こまめに首の横をのばすストレッチ、首を回すストレッチをしてみましょう。

頭の重みを利用して、ゆっくりと右へ左へと傾けたり、目線をまっすぐにしたまま、首だけ横向きに動かしたりしましょう。

 

④イスに座る時は骨盤をしっかり立てる

骨盤の後傾はスマートネックの原因になります。

椅子に座る時はしっかり骨盤をたてて、姿勢よく座ることが大切です。

足を組んだり、背中を丸めてしまうクセがついているかたは、姿勢を矯正するクッションを使ってみるのもおすすめです。

 

姿勢とスマートフォンの使いすぎに注意して、「スマホネック」を予防しよう。

スマートフォンを持っている人にとって、スマートフォンをまったく使わないようにするのは難しいことだと思います。

紹介した予防策を少しずつとりいれて、「スマホネック」を少しでも防いでいきましょう。

改善しない場合は、他に何か原因があるかもしれません。そんな時はお早めにご相談ください。

                                    

                    (柔道整復師・鍼灸師  綾田剣一  監修)

 

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