三大栄養素のひとつ「脂質」の種類やとり方のポイント

 

脂質はタンパク質、炭水化物とならぶ三大栄養素の一つです。

 

主な働きは、

 

・体温を保つ

・細胞膜などを構成する

・ホルモンの原料になる

・脂溶性ビタミン(A、D、E、K)の吸収を助ける

 

などがあります。

 

この記事では脂質の種類やとり方のポイント、注意点について解説します。

 

脂質を多く含む食品

脂質を多く含む食品の代表的な食品を表にまとめました。

 

※100gあたりの含有量

 

食品 脂質(g)
バター 81.0
マヨネーズ 76.0
生クリーム 45.0
カレールウ 34.1
オリーブ油 100.0
えごま油 100.0
油揚げ 生 34.4
牛サーロイン 27.9
さんま皮付き 生 25.6
ぶり 生 17.6
卵黄(鶏卵)生 34.3
ポテトチップス 35.2
ミルクチョコレート 34.1
ショートケーキ 15.2

 

参考:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版」

https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html

 

脂質の摂取量のめやす

厚生労働省によると、脂質からとるエネルギーは1日にとるエネルギー量の20%〜30%未満がめやすとされています。

 

とりすぎると体脂肪として蓄積され、肥満や動脈硬化の危険性があるので注意が必要です。

 

では、以下の表を参照しながら実際に計算してみましょう。

 

例)30歳〜49歳の男性(活動レベルがふつうの人)の場合

1)1日の必要エネルギー必要量=2,700kcal

2)うち、脂質からとるエネルギー量20%以上30%未満=約540lcal以上、810kcal未満

3)脂質は1g=約9kcalなので、約60g〜90g未満が摂取の基準量

となります。

 

参考:厚生労働省『日本人の食事摂取基準2020年版』

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

 

脂質をとるときのポイント

脂質のとり方のポイントは、量だけでなくどんな種類の脂質をとるかに注意をすることです。

 

なぜなら脂質とひと口いっても、その種類は「飽和脂肪酸」「一価不飽和脂肪酸」「多価不飽和脂肪酸」「トランス脂肪酸」「コレステロール」などさまざま。種類によって健康に及ぼす影響も異なるからです。

 

結局は、肉・魚介・植物性食品からバランスよく脂質をとるのがよいということになります。

 

種類別の、とりすぎによる注意点などについては次の項目で詳しく説明します。とり方の参考になさってください。

 

脂質の種類別:とり方のめやす

脂肪の種類を大きく「脂肪酸」と「コレステロール」、「トランス脂肪酸」に分けてそれぞれのとり方を説明します。

【1】脂肪酸は比率をめやすにバランスよくとる

脂肪酸にも以下の表のようにいくつか種類があります。1種類だけに偏ることなくいろいろな種類をバランス良くとることが健康にとって大切です。

 

以下の割合を一つのめやすにするとよいでしょう。

 

飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸=3:4:3

n-6系:n-3系=4:1

 

脂肪酸の分類 特徴 多く含む食品 とりすぎによる注意点
不飽和脂肪酸 血中コレステロールや中性脂肪を減少させる 一価不飽和脂肪酸 n-9系 オリーブ油
紅花油
なたね油 など
多価不飽和脂肪酸 n-3系 えごま油
亜麻仁油
魚油 など
背青魚などに含まれるが、低脂肪の魚の2〜3倍とカロリーが高い
n-6系 大豆油
コーン油
ごま油
ひまわり油 など
HDL(善玉コレステロール)を下げる
飽和脂肪酸 エネルギー源になる 肉の脂身
ココナッツ油
バター など
中性脂肪やコレステロールを増加させ、肥満や動脈硬化を引き起こす

 

※善玉コレステロール(HDL)・・全身の細胞からコレステロールを回収して肝臓に戻す働きがある

※悪玉コレステロール(LDL)・・コレステロールを全身に運ぶが、増えすぎると血液中に余分なコレステロールが循環し、動脈硬化の原因になる

 

【2】コレステロールは1日200mg未満がめやす

 

コレステロールも脂肪の一種で、細胞膜やホルモンの材料になります。

 

食品から摂取する以外にも、体内の肝臓でなどでも合成されるのが特徴です。

 

そのため目標量を設定するのは難しいですが、脂質異常症の重症化予防の目的から、食品から摂取する量は1日あたり200mg未満に抑えるのが望ましいとされています。

 

とりすぎると量のバランスが崩れ、動脈硬化や心筋梗塞のリスクがあります。

 

逆に不足しても免疫力が低下し、脳卒中のリスクがあるので注意が必要です。

 

参考:厚生労働省『日本人の食事摂取基準2020年版』

https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf

 

(100gあたり)

コレステロールを多く含む食品 含有量
卵黄 14000mg(全卵の場合は420mg)
鶏レバー 370mg
豚レバー 250mg
すじこ 51mg(10gあたり)

 

【3】トランス脂肪酸はとりすぎに要注意

トランス脂肪酸は不飽和脂肪酸の一種です。

 

悪玉コレステロール(LDL)を増やし、善玉コレステロール(HDL)を減らすため肥満や虚血性心疾患のリスクを高めることで知られています。

 

WHOによる摂取量のめやすは1日の総エネルギー量の1%未満であるのに対し、

日本人のトランス脂肪酸摂取量は総エネルギーの0.44〜0.47%です。これは企業努力により食品に含まれるトランス脂肪酸が大幅に減少していることとも関係しています。

 

ですのでとり方で神経質になりすぎることはありませんが、不飽和脂肪酸の中でも例外的に体に悪いものです。以下のように含有量が多い食品をとりすぎないように心がけるとよいでしょう

 

食品 トランス脂肪酸の平均含有量(約)
マーガリン(100gあたり) 7.0g
バター(100gあたり) 2.0g
マヨネーズ(100gあたり) 1.2g
ショートケーキ(100gあたり) 0.4〜1.3g
カレールウ(100gあたり) 0.78〜1.6g
ピザ(1食あたり) 1.1g
ハンバーガー(1食あたり) 0.72g

 

参照元:内閣府食品委員会「食品健康影響評価」

http://www.fsc.go.jp/sonota/trans_fat/iinkai422_trans-sibosan_hyoka.pdf

 

まとめ

脂質はとりすぎると体脂肪になり肥満を招きますが、不足するとエネルギー不足や基礎代謝や身体活動の低下、肌荒れ、便秘を引き起こします。

 

含まれる種類によって特徴や健康への影響が違うので、肉・魚介・植物性食品に含まれる脂質をバランス良くとるよう心がけましょう。

 

結局は、肉・魚介・植物性食品からバランスよく脂質をとるのがよいということになります。

 

種類別の、とりすぎによる注意点などについては次の項目で詳しく説明します。とり方の参考にしてください。

食事やサプリメント、健康食品など何をどのように摂ったらいいかお悩みの方は、当院にご相談ください。

 

                                     (柔道整復師・鍼灸師  綾田剣一  監修)

 

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